ネコさんの防災グッズは何が必要?
どのグッズを優先的に揃えれば良いのだろう?
他の飼い主さんは何を備えているんだろう?
災害時、ネコさんと安全に避難するための準備は万全ですか?
もしものとき、慌てず行動するためには、必要な防災グッズを事前に揃えておくことが大切です。しかし何が必要なのかわからない飼い主さんも多いかもしれません。
そこで今回は、ネコさんと一緒に避難するために必要な防災グッズのチェックリストや防災グッズを選ぶ際のポイント、普段からできる備えについてご紹介します。
また東日本大震災を経験した、動物愛護団体「動物いのちの会いわて」代表の下机都美子さんの実体験から、避難所で役立つアイテムについても解説します。
nekozuki 防災セット
「何を揃えたらいいかわからない」とお困りの方におすすめのネコ用防災セット。
詳細はこちら
この記事の目次
猫の防災グッズチェックリストと優先順位
まずは防災グッズの中に入れるべきものを確認していきましょう。
※本チェックリストは、環境省発行の一般飼い主向け 人とペットの災害対策ガイドラインを参考に作成しています。
【優先順位①】命や健康にかかわるもの
まずは、「ネコさんの命にかかわるもの」を優先的に準備します。
たとえば腎臓病を患っていて、普段から療法食を食べているネコさんであれば、最低でも5日分の療法食を備えることが最優先です。投薬をしている場合、薬も忘れずに入れましょう。
避難所に届く物資はヒト用が優先されるため、ネコさん用のフードはなかなか手に入らないことが考えられます。可能であれば1週間分以上の水と食料を準備することを、環境省も推奨しています。
キャリーやトイレ用品も、避難所での生活には欠かせません。とくにトイレに関しては、ネコさんはストレスがかかると排せつを我慢してしまう傾向があるため、なるべく使い慣れた猫砂などを準備することをおすすめします。
また、家の中とは違って多くの人が集まる避難所では、ネコさんを自由に歩かせることはできません。とはいえネコさんの運動不足はストレスにもつながるため、伸びないタイプのリードを用意してあげると便利です。
【優先順位②】ネコさんと飼い主さんの情報
- ネコさんの写真
- 飼い主さんの連絡先、飼い主以外の緊急連絡先など
- ワクチンの接種状況、既往歴、普段飲んでいる薬の情報、健康状態など
ネコさんと飼い主さんの情報まとめは「nekozuki 防災セット 簡易版」をぜひご活用ください!
【優先順位③】避難先での生活を考慮したペット用品
- タオル、ブラシ
- ビニール袋
- お気に入りのおもちゃ
- 洗濯ネット
- ガムテープ(布)、マジックペン
- ウェットタオル、清浄綿
タオルはネコさんの目隠しや防寒対策に。ブラシは、避難所での抜け毛対策として準備します。
ビニール袋はトイレに敷いたり、うんちを処理したりなど、多用途に活用できます。ニオイが気にならない素材を使った袋がおすすめです。
また避難所での生活は、ネコさんにとってもストレスが溜まりやすいものです。普段から遊んでいて、自分や飼い主さんのニオイがついたお気に入りのおもちゃがあると、ネコさんの不安が多少なりとも和らぐことでしょう。
ガムテープやマジックペンは、段ボールで簡易ハウスを作ったり、ネコさんの情報を記入して張りつけたりと、何かと役立ちます。
洗濯ネットはネコさんを落ち着かせるためのグッズとして効果的に活用できます。ネコさんより一回り大きく、目が粗いものがおすすめです。
その他あると便利なもの
- 食品用ラップ
- 新聞紙
- カッター
- 使い捨ての手袋
食品用ラップは、食器にかけて使用することで食器を洗う手間をなくすことができます。
新聞紙は猫砂がなくなった際に代用できるほか、防寒対策としても役立ちます。
カッターは簡易的な造作や梱包材の開封時などに、使い捨ての手袋はトイレ処理のときなど、あると多用途に使えて便利です。
nekozuki推奨の避難グッズ「nekozuki 防災セット」
ネコさんの防災グッズを用意しなければと考えつつも、何をどこで揃えたらよいかわからず後回しになっていませんか?
そこでnekozukiでは、災害時に最低限用意しておきたいグッズをまとめた「防災セット」を作りました。
nekozuki 防災セット
「何を揃えたらいいかわからない」とお困りの方におすすめのネコ用防災セット。
詳細はこちら
nekozuki 防災セットの内容
【食事編】
- シリコーン食器(2個):割れないシリコーンタイプ。折りたたみ可能で持ち運びも◎ ごはん用・水用としてそれぞれご利用ください。
【トイレ編】
- 簡易トイレ(1個):持ち運びに便利な折りたたみタイプの簡易トイレです。
- 小さな村の猫砂(1L):自然素材で土に還るため、処理がしやすいです。
- ビニール袋(Mサイズ 23×38cm・15枚):ニオイが外に漏れにくい素材のうんち袋です。ごみ袋としても活用可。
- ペットシーツ(1枚):避難時のキャリーに敷いてもOKです。
【情報編】
- 防災カード2種:ネコさんの情報を記入するカードと、飼い主さんの情報を記入するカード、計2枚あります。ネコさんの健康状態やワクチンの接種状況など、万が一の際に必要な情報を集約できます。
- 迷子猫チラシ(1枚):ネコさんの写真、連絡先、行方不明の日時場所を書き込めます。災害時に作成する余裕はないため、あらかじめ用意しておくと安心です。
- ネコ救助願いステッカー(1枚):自宅に残されたネコさんがいることを知らせます。油性ペンで頭数を書き込んでご使用ください。
- 防災マニュアル(1冊):環境省発行の防災マニュアルです。
【避難時持ち出し用かばん】
- 防災リュック:避難時に両手が空くよう、リュック型を採用しました。防水仕様で水に強いです。
別売りのおすすめ防災グッズ
防災セットの中には含まれていませんが、あわせて準備しておきたいグッズをピックアップしました。必要に応じてご検討ください。
- ねこずきなトート(キャリーバッグ)
避難時のネコさんの移動に。飼い主さんとネコさん、双方にとって負担の少ないつくりです。
- ピロコーム(ブラシ)
避難所生活で周囲に迷惑をかけないように抜け毛対策を。ピロコームはブラシがしっかり毛をキャッチするつくりになっており、毛の飛び散りを軽減します。
- ねこともカラー・プラス(首輪)
迷子防止に、ネコさんの名前と飼い主さんの電話番号を刺繍できる首輪です。柔らかく軽い素材で「ネコさんが嫌がらない」と好評です。
折りたたみ可能で持ち運びに便利なケージです。ネコさん2匹まで入る広さ。防災セット内容の簡易トイレもあわせて使用できます。避難所での生活スペースに。
- ねこずきのごはん(非常食)
原料は魚と水のみの無添加フード。ウェットフードなので避難生活で不足しがちな水分摂取の一助にもなります。ローリングストックがおすすめです。
- ねこずきけりけり(おもちゃ)
避難所生活のストレス解消に。あるとネコさんが安心できるアイテムです。
チェックリストを参考に、さっそくネコさんのための防災グッズを揃えていきましょう!
【実体験あり】避難先で役立つ防災グッズは?
優先順位は低くなるものの、実際に避難所で生活するうえで実用的に使えるグッズもあります。また、優先順位が高いといわれるものでも実感が湧かず、ついつい後まわしになってしまうグッズも中にはあるでしょう。
ここでは東日本大震災を経験した、動物愛護団体「動物いのちの会いわて」代表の下机都美子さんの実体験より、避難先で役に立つ防災グッズを3つご紹介します。
下机都美子さん
岩手県雫石町を拠点に、犬や猫の保護・譲渡活動、地域猫活動などを行う「動物いのちの会いわて」(2000年発足)代表。腎臓病を患ったネコさんとの暮らしも多数経験しています。
1.洗濯ネット
洗濯ネットはネコさんに落ち着いてもらうのに大変便利に使えます。
洗濯ネットの中にネコさんを入れることで静かになりますし、飼い主さんにとっては扱いやすくなるというメリットもあります。
1匹につき1枚用意しておくと良いでしょう。
2.寒さ対策グッズ
近年は、ペットと一緒に避難する「同行避難」が一般的になっています。同行避難は、避難先においてペットと飼い主さんは離れて過ごすのが基本であり、ペットであるネコさんは外とあまり変わらないような環境下に置かれることもあります。
そのため、寒さの厳しい時期にはネコさんの防寒グッズも用意しておきたいところです。
【nekozukiの寒さ対策グッズ】
ぽかぽかマット:カイロを入れると約12時間、暖かさが持続します。
ぽかぽかクッション:60℃以下のお湯を入れて約6時間、暖かさが持続します。
3.ハードキャリー
キャリーバッグはハードタイプがおすすめです。とくに飛行機用のキャリーは頑丈に作られているため、キャリーの上に荷物を置けますし、ヒトが腰掛けることもできます。
またハードタイプであれば、おしっこが外に漏れる心配がないので、長い期間避難所で生活することになった場合にも安心です。
▼ハードキャリーのおすすめ商品をチェック
●Amazonベーシック ペットキャリー ダブルドア 小型犬・猫用
防災グッズを選ぶときに考慮したいポイント
ひとくちに防災グッズと言っても、さまざまな種類の商品があります。
数ある商品の中から、自分はどの商品がよいのかと悩んだときに、一定の指標があると選びやすくなるでしょう。
ここでは防災グッズを選ぶときに考慮したい3つのポイントを解説します。
ポイント1.持ち運びやすいか?
災害時の移動を考えると、防災グッズはできるだけ持ち運びやすい形状のものを揃えることが大切です。たとえば折りたたみ式の食器やポータブルトイレは、使用時に展開し、不要なときにはコンパクトに収納できるため便利です。
かばんは避難時の持ち運びやすさを重視し、両手があくリュックタイプや肩掛けタイプを推奨します。
ポイント2.重くなりすぎないか?
荷物の持ち運びやすさに加え、重さについても考慮しておきたいものです。
たとえば猫砂は、軽量化を意識して軽い素材を選ぶと良いでしょう。日頃から使い慣れているものだとなお良いです。フードについても小分けされたパッケージを選ぶと、持ち運び時の負担を軽減できます。
重さに関しては、荷物運びを分担できる人がいるかによっても変わります。たとえばハードタイプのキャリーバッグは重さがあり、女性1人の場合に避難が難しくなってしまうかもしれません。
実際に荷物を準備してみて、問題なく持ち運べる重さかどうかの確認も忘れずにしましょう。
▼小分けタイプのフードをECサイトでチェックする
軽量・小分けタイプの猫砂は、ぜひnekozukiの「小さな村の猫砂2.5L」をご活用ください。
ポイント3.人と共用できるものはないか?
荷物を減らすために、人とネコさんが共用できるアイテムについても考えてみてはいかがでしょうか。たとえばウェットシートは、ノンアルコールタイプにすることでネコさんと共用することができます。
共用可能な生活必需品は100均で揃えられるものもあり、コストを抑えられる点も魅力です。必要なアイテムを見極め、工夫して荷物を軽くしましょう。
▼ノンアルコールタイプのウェットティッシュをECサイトでチェックする
アルコール成分入りのウェットティッシュはネコさんに使用してはいけません!
ネコさんと共用する場合は、必ず「ノンアルコールタイプ」のものを用意しましょう。
またネコさんの健康維持に欠かせないお水は、ペット水の方が安心ではありますが、人間用のミネラルウォーターであっても硬度60以下の軟水であれば問題なく共用可能です。
ネコさんの飲み水はミネラルウォーターでも大丈夫?
▼詳しくはこちらの記事をチェック!
市販のミネラルウォーターを選ぶ際は、必ず成分表示の「硬度」をチェックしてくださいね。「軟水」と書かれていても硬度60以上の場合もあるので要注意です!
ミネラルウォーターは同じブランドでも産地によって硬度が異なることがありますが、通販では産地を選べないことが多いので、実店舗での購入をおすすめします。
災害時のための備えとして普段からできること
災害はいつ起こるかわかりません。愛猫の命を守るために、普段からできる備えをしておくことが大切です。事前に準備を整えておけば、いざというときの行動もスムーズになります。
ここでは、日常生活の中で実践できる具体的な対策について解説します。
猫用品もローリングストックを!
災害時に備えて、ネコさんのフードやトイレ用品などを常に一定量ストックしておく「ローリングストック」を取り入れましょう。
ローリングストックとは、日頃から使っているフードや猫砂などを少し多めに買い置きし、古いものから順番に消費して新しいものを補充する方法です。避難先でのネコさんのストレスを軽減するためにも、フードや猫砂は普段と同じものを用意しておくと安心であることからも、ローリングストックは有効です。
ケージに慣らしておこう
避難時に必須となるケージやキャリーバッグは、ネコさんが日頃から慣れておくことが大切です。普段からケージを「安心できる場所」として認識できていると、いざというときに移動がスムーズになります。
ケージをリビングやネコさんがよくいる場所に置き、扉を開けて自由に出入りできるようにしておきます。中にお気に入りのタオルやおもちゃなどを入れておいたり、ケージの手前におやつを置いて誘導したりといった工夫をしながら、無理なくケージに慣らしていくと良いでしょう。
「なかなかケージに入ってくれない……」とお困りの飼い主さんにおすすめ「ねこずきなトート」
「紙袋があったら入らずにはいられない!」というネコさんの習性を生かして開発しました。
ワクチン接種や避妊去勢手術も忘れずに
避難所では多くの人や他の動物と共に過ごすことになります。感染症のリスクを減らすためにも、定期的にワクチン接種を行うことが重要です。
また、避妊や去勢手術を済ませておくことでネコさんが落ち着きやすくなり、避難所でのストレスやトラブルを軽減できます。
普段外に出る機会のない室内飼いのネコさんも、万一に備えてワクチン接種や避妊去勢手術を済ませておきましょう。
マイクロチップの装着をしておこう
ネコさんの迷子対策として首輪をつけるほか、マイクロチップの装着も推奨されています。保護猫団体などから譲り受けたネコさんは、マイクロチップの装着は任意となっていますが、万が一の備えとして装着をおすすめします。
マイクロチップは動物病院にて、数千円~1万円程度で入れることができます。(オンラインの場合400円、用紙の場合1,400円の登録料がかかります)
マイクロチップ装着推進のため、独自に補助金制度を設けている自治体もありますので、あわせてチェックしてみてください。
【参考】マイクロチップを装着したネコさんが飼い主の元に帰るまで
まとめ:できることから少しずつ備えよう
災害への備えは、平常時だからこそ落ち着いて取り組めるものです。大切なネコさんを守るために、今すぐ防災グッズの準備を始めてみましょう。
この記事でご紹介したチェックリストは一般的なものですが、すべての飼い主さんとネコさんに当てはまるとは限りません。それぞれの生活スタイルや環境を考慮し、「本当に必要なものは何か」を見極めながら、優先順位をつけて揃えていくことが大切です。
「何から揃えたら良いかわからない」という方は、ぜひnekozukiの防災セットをご活用ください。できることから少しずつ備えてみませんか。
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「何を揃えたらいいかわからない」とお困りの方におすすめのネコ用防災セット。
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