鈴つきの首輪ってストレスになるの?
安全でストレスにならない首輪の選び方を知りたいな
ネコさんの首輪はシンプルなものから、可愛らしい飾りつき、シュシュタイプ、鈴つきなどたくさんのデザインがあります。
でも、これって、ネコさんにとって良いものなのでしょうか?
ネコさんにとって安全でストレスになりにくい首輪がどんなものなのか、順を追って解説します。
首輪の選び方やおすすめの首輪も紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事の目次
猫に首輪は必要?首輪のメリットとデメリット
ネコさんに首輪をつける最大のメリットは、なんといっても飼い猫であることがひと目でわかることです。
外飼いで首輪をしていないと野良猫と勘違いされてしまう可能性があります。何日も家に帰ってこなくて心配していたら野良猫として保護されていた、なんて話も聞きます。
災害や脱走したときにも首輪をしていれば飼い猫だと気づいてもらえますし、迷子札をつけていれば保護された時点で連絡がもらえる可能性が高まります。
一方で、デメリットもあります。
ネコさんは高いところに上ったり、狭い場所に入り込んだりするので、首輪が引っかかってしまう危険性があるのです。場合によっては身動きできなくなることもあるでしょうし、へたをすれば首が絞まって窒息事故につながることになるかもしれません。
また、毛づくろいの邪魔になることもあります。ネコさんにとっては舐めたいところを舐められない、掻きたいところを掻けないのはストレスになることも。
首輪の材質などによっては、被毛にこすれて切れ毛や抜け毛の原因にもなります。場合によっては首輪まわりがハゲてしまったり、じかに皮膚にこすれて炎症を起こしたりもします。
猫の首輪は鈴つき?それとも鈴なし?
ネコさんの首輪には鈴がつきものと思っている人も多いのではないでしょうか。
現に誰もが知っている国民的家族アニメに登場するネコさんも、猫型ロボットも鈴つきの首輪をしています。
首輪に鈴をつけるのは、もちろんメリットがあるからですが、ネコさんが鈴つきの首輪を気に入っているかというと疑問が残ります。
ネコさんにとって、「首輪の鈴がストレスになっている」という声も多いのです。
鈴つきの首輪のメリットは猫の居場所がわかること
鈴つきの首輪の最大のメリットは、愛猫の居場所が音でわかることです。
ネコさんは、もともと獲物を狩って食べる動物で、足音を立てずにそーっと歩くのが得意なのです。そのせいで、ネコさんが突然足にじゃれついてきて踏みそうになった、なんていう経験をしたことがある飼い主さんも多いと思います。
そんな当たり屋タイプのネコさんには鈴をつけることで事故の心配を減らすことができるでしょう。
また、ネコさんが狭い場所に隠れてしまい、姿が見えないときにも鈴の音がすれば家の中にいることがわかりますし、音を頼りに探すこともできます。
猫にとって鈴の音はストレスになる?
ネコさんは素晴らしい聴覚の持ち主です。人間には音として認識できない超音波も聞き取れますし、かすかな音にも敏感に反応できます。
人間に比べて何倍も耳の良いネコさんにとって、首もとでチリンチリンと鳴りつづける鈴は飼い主さんが思うよりもずっとうるさいものに感じられるはずです。
また、狩りをする生き物は獲物に気づかれないように静かに行動する必要があります。ですから、ネコさんとしては物音を立てる鈴を着けられることは本能的に嫌います。
そう考えると、ネコさんにとって、首輪の鈴はストレスになる可能性がきわめて高いと言えるのです。
鈴つきの首輪は誰のため?
首輪の鈴は飼い主さんにとってはメリットがあるかもしれません。でも、ネコさんには不要なものでしかありません。むしろ、ストレスの原因にもなりかねないのです。
「うちの猫は気にしてないよ」という人もいるでしょうが、おおらかなネコさんだから平気なだけかもしれません。
ネコさんにとっても踏まれる危険性が減るというのはメリットですが、そこは飼い主さんが気をつけてあげてくださいと言うべきところでもあります。むしろ、ネコさんのストレスを考えれば、やはり首輪は鈴なしのものを選ぶのがおすすめです。
猫にとって安全でストレスフリーな首輪の選び方
ネコさんにとって安全でストレスを感じにくい首輪を選ぶためのポイントは以下の4つです。
- ほどよいサイズ
- いざというときに簡単に外れる安全性
- 活動をさまたげないデザイン
- 負担に感じない素材
それぞれの項目について、もう少し詳しく説明します。
1.首輪の適切なサイズを知ろう
首輪のサイズは、首につけた状態で成猫なら指が2〜3本、子猫なら指が1本入るくらいが目安です。長毛種の場合は被毛が厚めになりますので、指3本を目安にしましょう。
これよりゆるいと口に引っかかって猿ぐつわ状になったり、前肢をとおしてたすき掛け状態になったりして危険です。逆に小さいと窮屈に感じたり、炎症や脱毛の原因になるかもしれません。
そんな事故を防ぐためには、ネコさんにぴったりサイズの首輪を選ぶ必要があります。
まず、ネコさんの首のいちばん細い部分をメジャーで測ります。このとき、毛を掻き分けてしっかりとフィットさせて測るようにしてください。
もし、メジャーがない場合は、伸縮性のないひもなどで代用できます。
ただし、これはゆとりのないヌードサイズなので、一般的に短毛種はヌードサイズからプラス4cm、長毛種はプラス5cmほどのゆとりのあるものを選びます。
2.セーフティー機能は重要
上にも書きましたが、ネコさんは高いところに登ったり狭い場所に入り込んだりするのが大好きです。そんなときに首輪がなにかに引っかかってしまうととても危険です。
実際、外飼いのネコさんが木に登っていて首輪が枝に引っかかり、パニックになって暴れた結果宙吊りに!といった事故が起きているのです。
そうならないために、ネコさん用の首輪には強い力が加わると外れるセーフティーバックルが使われているものを選びましょう。あるいはゴムを使ったシュシュタイプの首輪もおすすめです。木の枝などに引っかかった際に、伸縮性があれば簡単に頭を抜くことができるからです。
▼セーフティバックルの首輪 少し力を入れて引っ張ると外れます。
3.猫にとって邪魔にならないデザインを選ぶ
かわいらしいリボンやチャームといった飾りがついた首輪もたくさんありますが、ネコさんにはシンプルなもののほうがおすすめです。
ゆらゆらする飾りが気になってストレスになったり、縫い付けがあまくて取れた飾りを誤食したりといった危険性もあるからです。また、飾りがなにかに引っかかってネコさんの行動のさまたげになるかもしれません。
鈴についても同様です。聴力が優れたネコさんには鈴の音がストレスになる可能性が高いので、基本的には鈴なしの首輪がおすすめです。
どうしても飾りや鈴のついたものがというのであれば、飾りなどがぶら下がっていないもの、音が小さめなものを選びましょう。もし、ネコさんが嫌がったり気にするそぶりを見せた場合はすぐに外してあげてください。
4.猫におすすめの素材は「布」
首輪に使われるおもな素材には、布や平織りテープ、本革などがあります。
いちばんのおすすめは布です。やわらかくて軽く、被毛や皮膚にも優しいうえに、水洗いできるのでお手入れも簡単な素材です。ネコさんにも飼い主さんにもメリットが多く、首輪が苦手なネコさんでも比較的スムーズに受け入れてくれやすい素材でもあります。
ポリエステルなどの平織りテープのものは、毛がからみにくくて丈夫なのが強みです。布に比べるとやや硬めになりますが、軽いので負担になりにくく、洗っても色落ちしにくいなどの良い点もあります。
本革はかっこよさではいちばんです。使いこむとやわらかく馴染む反面、使いはじめは硬さが気になるかもしれません。また、やや重めになりやすく、比較的やわらかいスエードでも毛が禿げることがあります。さらに、本革特有のにおいを嫌うネコさんもいるそうですから注意しましょう。
「ねこともカラー」は首輪を嫌がる猫にもおすすめ
首輪が嫌いなネコさんでも「これだけは着けさせてくれる」と評判なのが「ねこともカラー」です。
ここまでに書いたとおり、ネコさんは硬いものや重いもの、鈴などの音がするものを好まない傾向があります。飼い主さんから見てかっこいい、かわいい首輪でも、ネコさんにとっては邪魔なだけかもしれないのです。
ネコさんが感じる首輪ストレスを軽減するために、「ねこともカラー」はソフトなフェルト素材を使用し、わずか4gの軽さに仕上げています。飾り気がまったくないシンプルなデザインも、ネコさんが嫌がる要素をすべて取りのぞいた結果です。
ワンタッチで装着できるバックルは強い力がかかると外れるセーフティーバックルを採用しています。これにより、木の枝などに引っかかって首が絞まるなどの事故を防ぐことができます。
サイズは、成猫用と子猫用の2種類で、15色のカラーバリエーションから選ぶことができます。愛猫に似合う色を見つけるのも楽しいですね。
また、迷子になったときに役立つ名入れタイプもあります。ぜひご検討ください。
上手な首輪の慣らし方
ここからは、ネコさんに首輪をつけさせてもらうためのちょっとしたコツをいくつか紹介します。
- 首輪は後ろからつける
- つけはじめは短時間だけにする
- 無理強いはしない
- 最初の首輪はやわらかい、軽い、飾りなし
ネコさんは前から迫ると警戒します。ですから、首輪をつけるときは後ろからそっとつけるようにします。なでなでしたり、声をかけたりしながらさりげなくチャレンジしましょう。
首輪に慣れないうちはネコさんもストレスになりやすいので、最初は10分だけつけたら外す、というふうにして様子を見ます。大丈夫そうなら少しずつつけている時間を長くしていきます。
激しく嫌がるようだと強引に外そうとして思わぬ事故につながる可能性があります。ある程度慣れるまでは、首輪をつけているあいだは目を離さないようにしてください。
また、執拗に掻くなど、嫌がるそぶりが見えた場合はすぐに外してあげましょう。首輪に不愉快な体験の記憶が結びついてしまうと、首輪を見ただけで逃げてしまうようになりかねません。無理強いは厳禁です。
首輪トレーニングとして、電源コードなどを束ねるマジックテープを使う人もいます。マジックテープだけならとても軽いので、神経質なネコさんでも気になりにくいようです。
首輪と上手に付き合っていこう
首輪は万が一の災害や脱走の際にネコさんを助けるためのアイテムです。迷子札をつけておけば、保護した人から連絡をもらえる可能性が高くなります。
そのためにも、日ごろから首輪に慣れてもらうことが大切です。
繰り返しになりますが、最後にネコさんのための首輪選びのポイントをまとめておきますので参考にしてくださいね。
- 適切なサイズの首輪
- 力が加わると外れるセーフティーバックル
- なるべく飾りのないもの
- 柔らかい、軽い、お手入れが簡単なもの
- 鈴なしの首輪