ネコの飼い主さまを対象に2024年7月18~25日「ネコの自宅での皮下点滴に関するアンケート」を実施しました。
自宅での皮下点滴の経験者の方がどれくらいいるか全くわからない状況でしたが、111名の方からの回答をいただきスタッフ一同、驚いています。
アンケートにご協力ありがとうございました。
今回はアンケート結果をもとに、ネコの自宅での皮下点滴事情を共有させていただきます。
この記事の目次
自宅での皮下点滴経験者の56%が「皮下点滴は難しい」と回答
もっとも難しかったこと第1位は「保定」
自宅でのネコの皮下点滴経験者が ”困ったこと” 実態調査
アンケート調査期間:2024年7月18日~2024年7月25日
- 自宅での皮下点滴56%が難しいと回答
- 自宅での皮下点滴で難しかったこと1位は保定
- 自宅での皮下点滴で困ったこと
「輸液中、猫が急に暴れ針が外れ自分の腕に刺ささってしまった」
「自分一人で点滴をするには保定が不可能で夜間救急を受診した」
「痛くないように細い針を使っているのでその分点滴時間が長く一人では点滴は出来ません。」
Q.獣医師の指導のもと自宅で皮下点滴をした事があるか
Q.(獣医師の指導のもと)自宅での皮下点滴を開始したのは何歳からですか?
Q.どの位の頻度で皮下点滴をしているか
Q.自宅での皮下点滴は、どのくらいの期間続いていますか?
Q.何人で皮下点滴をしているか
Q.どのような方法で皮下点滴をしていますか?
Q.(自宅で)皮下点滴に使用している針の太さを教えてください。
Q.差し支えなければ、自宅での皮下点滴にかかる1ヶ月あたりの費用目安を教えてください。
Q.皮下点滴は難しかったか
Q.難しかった点
Q.皮下点滴に関するエピソードなど
自宅での皮下点滴に関するエピソードを募集したところ、飼い主さまが抱える悩みや不安、愛猫への想いなどを多数お寄せいただきました。
自宅での皮下点滴について感じていることや、皮下点滴に関するエピソードなどを自由にご記載ください。
(nekozuki ネコの自宅での皮下点滴に関するアンケートより)
維持するため脱水を防ぐため必要なことではありましたが、やはり針を刺すこと自体がつらかったです。痛いだろうな嫌だろうなと申し訳なく、罪悪感がありました。その子は本当に頑張ってくれて、昨年亡くなりました。皮下点滴をしている時は体を自力では動かせない状況でしたので保定は必要ありませんでした。
今、腎不全で闘病中の愛猫がおります。一度、夜間でかかりつけ病院も閉まる時間に、嘔吐と下痢が悪化し、皮下点滴が必要な時がありましたが自分一人で点滴をするには保定が不可能でその際は夜間救急に受診しました。今後、腎機能の悪化に伴いいつかはこの子にも自宅で皮下点滴をすることになるのかもと思います。夫婦二人暮らしで夫の帰宅は遅いため、一人でどうにかする必要があるので、保定袋や保定クッションを探したり、ネットで何か良い方法はないかと模索しています。
現在は亡くなってしまったのでしていません。猫にとってもストレスが大きかったと思いますが、毎日のように病院に連れて行くよりはよかったのかなどう思います。
先代の子の最期の時に、緩和ケアとして皮下点滴を勧めて頂きました。余命1日くらいの子に針を刺すことが出来ずに断念し、すぐに亡くなりました。皮下点滴で病気が良くなるのなら当然やります。手順としては、慣れればそう難しくないと感じました。
結局、私も猫も怖くて出来ませんでした。
糖尿病の猫に3ヶ月ほどインスリンを皮下注射しました。ペーパーですが人間の看護師免許を持っているので、知識を持って携わることができ良かったです。
最初の頃は浅く刺してしまい液が漏れてきたり、
刺す角度を誤り筋肉の方へ針がいってしまったこともありました。
うちの子は協力的で失敗しても続けさせてくれて。。
慣れたら難しいというほどでもないですが、なるべく痛くないように細い針を使っているので、その分点滴時間が長く一人では点滴は出来ません。お一人で点滴している人は本当にすごいと思います。
猫ではなくウサギです
すみません
今、一緒にいる猫にもする時がくると思うので
経験をさせてくれたウサギに感謝しながら
その時も頑張ります
やっぱり一番難しかったのは保定でした。人馴れしていておとなしい子なら問題ないですが、投薬などですでに嫌われてしまっていたので、うまく寝ている時でないと近づいて針を刺すことができませんでした。
何度やっても慣れないです。背中の皮の薄い部分を探してイメトレしてから針を刺しますが、角度や指す場所で点滴のスピードが違ってくるので、これがうまくできたらといつも思います。
あとは、ごめんねは言わないようにして、猫も私も頑張る時間なので、二人でがんばろーと言ってやっています。
最初は針を上手く刺すことができず、猫に申し訳なかった。
保定さえ出来れば難しくはないと思います。
後はちょっとしたコツが分からなくて躓きました。
意外とWebにも情報が無くて実際に点滴してみて気付きました。
針の太さ、猫の姿勢、点滴中の針の角度などで上手くいかない事がありました。
猫の健康のためだとはいえ、猫が非常に強いストレスを感じるので、本当に健康のためになっているのかわからなくなることが多々ある。病院に行けば大人しくされるがままに皮下点滴を受け入れるが、病院に行くこと自体が強いストレスなので、自宅でストレスを感じることなく皮下点滴できるなら何と有難いことかと思う。
QOLを上げるために始めた措置が、延命措置に変わる時の見極めが難しい(愛猫に痛みを伴う延命措置はしない方針のため)。
病院に連れて行かずに自宅で出来ることは、猫にとってはストレス軽減になり落ち着いて出来る利点がありますが、痛いこと、嫌なことをするという罪悪感をつねに持ち可哀想だという気持ちのなかでの毎日でした。家族が医療従事者であるため協力体制であったので助かりました。
痩せてきて、だんだん輸液が入りにくくなって、本にゃんに辛い思いをさせているのかという思いと、生きていて欲しいという願いとで、迷いながら続けていました。
皮下補液をした猫は、他界しました。
当時は必死でした。今は、皮下補液を嫌がり逃げ回る猫を追いかけて点滴した事を後悔しています。
猫さんに多大なストレスを与え、ベッドの下に逃げ込み怯えていた顔が今も忘れられません。
おとなしい子なので保定や点滴自体は問題がありませんが、たまに出血をさせてしまうのが本当に申し訳なくつらい
おとなしい子なので保定や点滴自体は問題がありませんが、たまに出血をさせてしまうのが本当に申し訳なくつらい
愛猫の自宅での皮下点滴にまつわる貴重な経験をアンケート回答というかたちで共有いただきありがとうございます。
ご協力いただいた皆さまの貴重な体験談をまとめたこの記事が、他の飼い主さんにとって有益な情報源となり、自宅での皮下点滴に不安を感じている方々の支えとなることを願っています。
ネコさんとの時間がより健やかで穏やかなものになりますように、これからも皆さまの声を大切にしていきます。