

ネコさんのおしっこの色が、いつもと違う気がする……

もしかして、これって病気?
その小さな違和感は、実はネコさんの “体調不良のサイン” かもしれません。ネコさんは不調を隠す動物だからこそ、飼い主さんが行う日々のトイレチェックが健康管理のカギとなります。
この記事では、健康なネコさんの尿の色をはじめ、尿の色から考えられる病気や異常のチェックポイントなどについて解説していきます。
色だけでは判断が難しいときに役立つ、自宅でできるチェック方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
✔ 尿の色が気になるが確信が持てず、困っている
✔ 病院に連れて行くべきかどうかの目安を探している
✔ 自宅で簡単に健康チェックできる方法を知りたい

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この記事の目次
健康な猫の尿の色は?“濃さ”の見分け方と注意点も
ネコさんの尿の色は日によって変わることもあります。そのため「どこまでが正常な範囲なのか」、わかりづらいと感じている飼い主さんは多いのではないでしょうか。
ここでは、ネコさんの正常な尿の色の特徴や、尿が濃いとき・薄いときの体の変化について解説します。
猫の健康なおしっこの色
健康なネコさんの尿の色は、「薄い黄色」や「淡いレモン色」などと表現されることが多く、透き通っているのが特徴です。

あんこさん、ありがとうございます
ネコさんのおしっこは透明感があり、にごりがないこともポイント。これはネコさんが適切に水分を摂取できていて、腎機能がしっかり働いている状態です。
ただし、尿の色にはある程度の幅があり、水分摂取量や食事の内容などによって多少変化することもあります。たとえば、水をたくさん飲んだときには尿が薄くなる傾向があります。
こうした一時的な変化は、あまり気にしなくても大丈夫なことが多いです。
尿の濃さで迷ったら?見分けるポイントと注意点
ネコさんの尿の色にはある程度の濃淡の幅があり、多少の違いはその日の体調や飲水量などによる一時的な変化であることも少なくありません。
しかし「いつもより明らかに違うかも……」と感じたときは、注意深く観察することが大切です。
■ 濃いと感じた場合
ネコさんの尿が薄い黄色ではなく濃い黄色、あるいは茶色やオレンジ色に寄っていたり、ニオイが強く感じられたりする場合は、以下のような可能性が考えられます。
元気や食欲があり、一時的な変化であれば様子見でよいこともありますが、尿の変化が数日間続く場合やネコさんの元気がない場合は、早めの受診が必要です。
■ 薄い・無色に近いと感じた場合
反対に、水をたくさん飲んでいるときに見られる無色透明に近い尿は、腎機能の低下や糖尿病などによる「多飲多尿」のサインである可能性も考えられます。
このような場合は病気が隠れていることもあるため、慎重に見守りつつ、数日間続く場合は迷わず受診しましょう。
ポイントは、ネコさんの尿の色だけで判断するのではなく、ネコさんの様子もあわせて観察することです。いつも一緒にいる飼い主さんにしかわからない、些細な変化が、実は病気のサインだったということもあります。
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「1日に必要な水分摂取量」を把握し、適切な量を与えることも大切です。
この症状は受診が必要?フローチャートでチェック!

ちょっとおしっこの色が変かも……
このように感じても確信が持てず、すぐに受診すべきか、それとも様子見でもよいのか、迷ってしまうこともあると思います。
ここでは、ネコさんの尿の色に異変を感じたときの判断のヒントとなるフローチャートをご紹介します。
Q1:尿に赤、ピンク、オレンジ、茶色などの異常な色が見られますか?
├─ YES →【動物病院を受診しましょう】
└─ NO → Q2へ
Q2:尿の色が「いつもより濃い」または「薄い」と感じますか?
├─ YES → Q3へ
└─ NO → Q4へ
Q3:ネコさんの水分摂取に偏りがありますか?(水を飲まない/極端に飲むようになった など)
├─ YES →【脱水や腎不全などの可能性あり。受診しましょう】
└─ NO → Q4へ
Q4:ネコさんに元気がない/食欲がない/トイレ行動に異常がありますか?
├─ YES →【動物病院を受診しましょう】
└─ NO → Q5へ
Q5:尿のニオイや回数、排尿時の様子に変化はありますか?
├─ YES →【動物病院を受診しましょう】
└─ NO →【現時点では問題なし。異変に気づけるよう日々観察しましょう】
※本フローチャートはあくまで目安です。ネコさんの様子や体調に不安がある場合は早めの受診をおすすめします。
様子見でよいサインはある?
ネコさんの尿になんらかの変化が見られたとき、原則としては体に異変があるものと考え、注意深く見守ることが大切です。
一方で、以下のような症状が一時的に見られた場合は、様子見でよいこともあります。
たとえば暑い日やたくさん運動をした日など、いつもより多くの水分をとる日もあるでしょう。あるいは、環境が変わったときなどのストレスによって水分摂取量の多少が変わる場合もあります。
ネコさん自身が元気で、食欲もあるようであれば、環境要因による一時的な変化かもしれません。しかしそれが様子見でよいサインかどうかは、実際に検査をしてみないことにはわからないものです。
少しでも不安な症状が見られる場合は、できるだけ早くかかりつけ医に相談することをおすすめします。
すぐ病院へ行くべきサイン
次のような症状がある場合は、できるだけ早く動物病院に相談してください。場合によっては一刻を争う状況である可能性も考えられます。
こうした変化は、膀胱炎・尿路結石・腎不全・肝疾患・糖尿病などの病気のサインかもしれません。
「おしっこの色が変だな」と感じたときは、写真を撮っておくと、病院での診断時に役立ちます。
猫の尿の色別|考えられる病気とチェックのポイント
ネコさんの尿の色がいつもと違うと感じたとき、気になるのは「どんな病気の可能性があるのか」ということでしょう。
ここでは、ネコさんのおしっこの色ごとに考えられる病気や異常を解説しつつ、その他にチェックすべきポイントについてもご紹介します。
色ごとに考えられる病気
尿の色から見えてくるネコさんの体調の変化は、以下のように分類できます。
赤色・ピンク色
膀胱炎、尿路結石、尿道炎、腫瘍、溶血性貧血などが疑われます。
尿に血液または色素が混ざることで、薄いピンク〜赤っぽく見えることがあります。
また、尿全体が赤いというわけではなく、少しだけ赤色が混じることや、血の塊が見られることもあります。
あわせて「頻繁にトイレに行く」「排尿時に痛がって鳴く」などの行動が見られる場合は早急に受診しましょう。
オレンジ色・茶色
オレンジ色や茶色のような尿が見られた場合は、胆管肝炎の可能性があります。
胆管肝炎とは、胆管(胆汁を運ぶ管)とその周囲の肝臓組織に炎症が起こる病気です。肝臓や胆管に異常があると「ビリルビン」が血液中に増え、尿に排出されるため、オレンジ色や茶色のおしっこが見られます。
そのほか、茶色の尿には血が混じっている可能性も考えられるため、すみやかに受診しましょう。
濃い黄色
脱水による尿の濃縮などが考えられます。
ネコさんが水をあまり飲んでいない、元気がないなどの様子があればすぐに受診が必要です。
無色透明
慢性腎不全や、糖尿病などの可能性があります。水を大量に飲んでいてトイレに行く回数が増えている場合は要注意です。
慢性腎不全の場合、とくに目立った症状が見られなくても病気が進行しているケースもあるため、少しでも異変に気づいたら早めに受診しましょう。
白くにごっている・キラキラしている
白くにごった尿の場合は膀胱炎や尿路感染症、尿にキラキラしたものが見える場合は尿石症の可能性が考えられます。
膀胱炎や尿石症などの病気は、悪化すると慢性腎不全につながるおそれもあるため、一刻も早い受診をおすすめします。
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色だけじゃない!“他のサイン”からも健康状態をチェック
ネコさんの尿の色の変化は、健康チェックに役立つひとつの指標になりますが、それだけで異常の有無を判断するのはとても難しいものです。
尿の色以外に、尿の量・ニオイ・回数・排尿時の様子といった他のサインも、ネコさんの健康状態をチェックする際の重要な判断材料になります。
尿の量
健康なネコさんの1日あたりのおしっこの量は、1kgあたり20~30ml程度といわれています。だいたいでもよいので、うちのコの普段のおしっこの量を把握しておきましょう。
いつもより量が多い場合は腎不全や糖尿病など、少ない場合は尿路閉塞や膀胱炎などの病気の可能性が考えられます。
尿のニオイ
ネコさんのおしっこは、独特のアンモニア臭がするのが一般的です。もしニオイがしなくなってきたら、それは要注意サインかもしれません。
腎不全などが原因で多飲多尿が見られると、おしっこの濃度も薄くなり、それに伴いニオイも軽減されることがあります。
また、尿から甘いニオイがするときは糖尿病や腎不全、普段より強いニオイがあるときは細菌性の膀胱炎にかかっている可能性があります。
尿の回数
年齢や個体差もありますが、健康なネコさんの1日あたりの排尿回数は、1~3回程度といわれています。「いつもよりトイレに行く回数が多いな」と感じたら、腎不全や糖尿病、膀胱炎などの病気が隠れているかもしれません。
なお、頻繁にトイレに行くもののおしっこは出ていないということもあり、その場合も同様に受診が必要な症状となります。
排尿時の様子
おしっこになんらかの異常がある場合、排尿時にもいつもと違う様子が見られることがあります。
たとえば、「トイレで痛がって鳴く」「トイレ以外の場所で粗相をする」といった行動は代表的な異常行動の例です。トイレの際、いつもと変わった行動が見られないかもあわせて観察するとよいでしょう。

「見た目で判断するのは不安……」という飼い主さんへ。
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見た目だけではよくわからない…

尿の色以外に変わった様子は見られないのだけれど…

病院に行くほどかどうか、確信が持てない…
このようなときにぜひ活用してほしいのが、自宅でネコさんの尿を簡単にチェックできる簡易検査キット「おしっことるよ」です。

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特徴① 猫の尿中の成分をチェックできます
「おしっことるよ」は、ネコさんの尿に含まれるpH、糖分、タンパク、ヘモグロビン(潜血)の4項目を簡易チェックできる検査キットです。
これらの項目は、腎臓や肝臓における不調の早期発見に役立つ指標のひとつになります。
特徴② 結果は「色」で簡単にわかります

検査紙をおしっこ後のシートに押し当てるだけで、成分ごとに色が変化します。
この色の変化を、付属の比較表と照らし合わせることで、ネコさんの尿の中の成分を確認できます。
見た目だけではわからないおしっこの異常も、検査結果と照らし合わせて確認でき、健康チェックのサポートに役立ちます。
特徴③ 猫に負担をかけない検査方法です

「おしっことるよ」は、ネコさんのおしっこを“採る”ものではありません。
ネコさんがいつもどおりトイレで排尿したあとのシートに検査紙を押し当てるだけ。飼い主さんも手を汚さずに検査ができます。
採尿のためにネコさんを拘束したり、トイレ環境を変えたりする必要がないため、ネコさんにストレスを与えずに使えるのが大きなメリットです。
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いつもと色が違う気がするけど、病院に行くほどなのかな……?
そんな迷いがあるとき「おしっことるよ」を使用することで、見た目では気づきにくい異常のサインにいち早く気づくきっかけを得られるかもしれません。
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猫の尿は“健康のバロメーター”|日々の観察が大切な理由

ネコさんの体調の変化は、目に見える症状が出るころには、すでに進行してしまっていることが多いと言われています。
だからこそ、日々のトイレチェックはネコさんの小さなサインを見逃さないための第一歩となります。
とくに尿は、腎臓や肝臓、膀胱などさまざまな臓器の状態が反映されやすく、毎日観察できる健康のバロメーターでもあるのです。
ここでは、日々のネコさんの健康チェックが大切な理由について詳しく見ていきましょう。
猫は体調不良を隠す生き物
ネコさんは本能的に、自分の不調を隠そうとする動物です。これは、野生のころの「弱っているところを見せると敵に狙われる」という本能が、イエネコとなったいまも強く残っているためと考えられています。
そのため、具合が悪いのに表面的には元気に見えることもあり、飼い主さんがネコさんの異変に気づくのが遅れてしまうケースも少なくありません。
トイレのようすをよく観察してみると、以下のような些細な変化が現れていることもあります。
だからこそ、「トイレを見ること」=「毎日の健康診断」として捉える飼い主さんの意識が大切です。
トイレは「毎日の健康診断」のチャンス
ネコさんの体調の変化は、トイレのようすに真っ先に表れることが多いと言われています。
なかでも、尿の「色」「量」「ニオイ」「排尿の回数」は、腎臓や膀胱、肝臓、糖代謝などの異常を知らせる重要なサインです。
毎日トイレを観察することで、こうした変化にいち早く気づくことができます。
「ネコさんの普段の状態を知っておく」ことこそが、病気の早期発見につながる最大のカギになるのです。
「猫の尿の色」Q&A|こんなときどうすればいい?

最後に、飼い主さんが実際によく悩まれている「猫の尿の色にまつわる疑問」について、Q&A形式でお答えします。
Q1.猫砂の色と見分けがつかない……。どうすれば?
A.猫砂の色や素材によっては尿の色がわかりづらく、正常なのか異常があるのかを判断しづらいこともあります。
こういった場合は白い紙砂や、固まらない猫砂と吸水シートをあわせて使うなどの工夫をするとよいでしょう。
また「おしっことるよ」をご活用いただくことで、尿の色に頼らずに異常の有無を判断することができます。
Q2.結石の“キラキラ”はよく見えるもの?
A.尿がキラキラして見える場合は、尿路結石を発症している可能性があります。通常、ネコさんの尿に含まれる結石は、肉眼では確認しづらいものです。キラキラが目に見えるほどになると、すでに結石が多くなっている状態かもしれません。尿道閉塞などのリスクもあるため、早めに動物病院で診てもらいましょう。
「最近トイレの回数が増えた気がする」「トイレに行ってもおしっこが出ていない」などの行動が見られる場合は、とくに注意が必要です。
Q3.季節ごとに注意点はある?
A.冬場は脱水によって尿が濃くなりやすい傾向にあります。これは気温が下がると水を飲む量が自然と減ってしまい、尿が濃縮されるためです。
上記のような対策をしつつ、様子を見てください。
反対に、夏の暑い日には水をたくさん飲むため、尿が薄くなることもあります。
色の変化が数日続くようであれば病気が隠れている可能性もあるため、注意深く見守りましょう。
Q4.尿が薄い=水分をたくさん摂れていて良いこと?
A.一概にそうとは言えません。
尿が薄くなる原因のひとつに、腎不全が挙げられます。腎臓がうまく尿を濃縮できなくなっている場合や、糖尿病などによる多飲多尿の可能性もあります。
ネコさんが1日に飲む水の量を把握することも大切です。「水をよく飲む」「トイレの回数が増えた」などの変化もあわせて観察するようにしましょう。
まとめ|変化を見逃さないために、定期的な健康チェックを

ネコさんの体調は、毎日のトイレに現れる小さなサインから気づくことができます。
尿の色はもちろん、量やニオイ、回数、排尿時の様子などにも目を向けることで、病気の早期発見につながります。
健康チェックを習慣化するために、ぜひnekozukiの簡易検査キット「おしっことるよ」もあわせてご活用ください。自宅での定期的なおしっこ検査は、ネコさんの健康状態を知るきっかけにもなります。
普段はとくに異常があるとは感じなくても、検査の結果から“異常のサイン”が見つかるかもしれません。
nekozukiの製品が、ネコさんと飼い主さんの安心に役立てればうれしく思います。

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